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第33回“地球に未来を”講座報告 

主題
「首都圏原発-横須賀原子力空母の問題を考える]

講師 山崎 久隆 氏

 11月18日、さがみはら国際交流ラウンジにおいて、第32回“地球に未来を”講座が行われました。今回は32回、33回の2回の講座は「原子力」に焦点を合わせ、今回は山崎久隆氏を講師としてお迎えし、横須賀米軍基地に母港化されることになっている原子力空母をテーマとして、お話していただきました。 横須賀を取り巻く状況

 アメリカ海軍によると、現在、横須賀に母港化しているキティーホークは、2008年に運用が終了し、その後継艦に原子力空母を母港化するのは、当初からの既定方針だという主張です。しかし、船というのは、機関部分に損傷がなければ、他の部分は取替えが可能で、コストも低く抑えられます。キティーホークの運行を終了させずに、延命させることはできるし、通常型のJ・F・ケネディーは2018年まで運行可能だと言われています。このように考えると、日本に原子力空母を母港化する必然性は見当たりません。
 この背景には、日本の憲法改正の動きと連動した動きがあるようです。現在、日本の武力行使+は集団自衛権の行使に限られていますが、最近の東アジアの軍事的緊張に応じて、集団的自衛権の枠組みを超えた憲法改正(核武装などを含めた)への一環として、日本政府は原子力空母の日本配備(母港化)を歓迎するスタンスを取っているようです。

事故の被害想定

 もし、横須賀において事故が発生した場合、その被害は甚大になることが予想されます。(下記の資料参照)
 一番狭い7Svと書いてある範囲内(横須賀市全域)は、広島、長崎並の被爆線量を浴び、ほとんどの人が死に至ってしまいます。 
 その次の3Svの範囲内(横浜市、鎌倉市などの一部)で被曝した人は、急性放射性障害にかかり、数年以内に大半の人が死亡してしまうそうです。広島で原爆投下後、この症状で死亡した人は28万人に上るそうです。
 一番広い1Svの範囲(横浜市、鎌倉市などほぼ全域)では、年間、自然環境から受ける放射線量の500倍を被曝し、一部の人に放射線障害が発生するのだそうです。この事故によって120万人~160万人が死亡するというデータが、ある研究者によって発表されました。

第33回講座資料

防災体制の未整備

 また、横須賀市の近くの市町村、隣接する県は、原子力空母事故による原子力防災計画を策定していないのだそうです。事故発生時の風向きなどの天候によって、放射線の広がり方は違ってきます。その状況に応じて、避難場所を何処にするのかなど、住民の避難を的確に指示する防災計画を作っていないというのは、何ともお粗末だと言うべきでしょう。現在は、原子力潜水艦が頻繁に横須賀を出入りしており、現状でも防災計画は必要だと言うことです。このような背景には米軍から充分な情報がもたらされていないという事実もあります。
 また、山崎氏は東海村のJOCで発生した臨界事故の事例を上げ、行政体制の不備を指摘しました。事故が発生し、東海村は国に対応策を求めたのですが、国はそれを全く提示せず、結局、村側は6時間身動きが取れず、村長の決断で住民を避難させました。
 横須賀の場合も、まず事故が発生したら、米海軍は外務省と防衛庁に連絡をし、文部科学省が避難の判断をし、県や市町村に指示をするというルートです。しかし、これでは時間がかかり過ぎ、充分な対応はできません。国がまともな指示をできないことは東海村の事故により実証されています。

シビアアクシデント 

 米軍は、原子力空母は攻撃に耐えられる設計で、運行出力も余裕があり、安全であると主張しています。しかし、陸上にある原発とは違い出力が一定ではなく、海には波があり、それに応じて出力が変化します。また、戦闘など状況に応じて出力を急激に上げるため、必然的に、予期せぬ形で、過酷な運転をさせることになります。それに加え、炉心設計も狭いため、メルトダウン(事故)を起こす危険性は高いそうです。

住民の危機意識の低さ

 米軍は原子力空母において発生した主な事故を「原子力事故」と分類しません。原子力事故と分類するのは、「原子力設備の事故」に拠るもので、日本に入港した原子力動力船は一度も原子力事故を起こしていないから安全だ、という主張をしています。
 2005年、原子力空母サンフランシスコは海底に衝突、大破し、死者1名を出す大事故を起こしました。他にも過去、2機の原子力動力船が沈没し、原子炉は海底にそのまま放置されているという事実もあります。原子力設備に拠らない事故であっても、衝突などが基因し、原子炉の爆発や放射能漏れという「原子力事故」は多いに考えられることです。上の事例を取ってみても、横須賀または日本近海でこのような大事故が起こる可能性は、母港化されることによって、一段と増幅されることになります。
 山崎氏は横須賀基地の母港化問題に対する横須賀市を中心とする住民の認識の低さを主張していました。私達が知らぬ間にことが運び、後になって大惨事になったのでは元も子もありません。事前に私たちが強い危機意識を持ち、この環境問題を考えなければいけないと強く思った今回の講座でした。

芦澤俊
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